秋生のモヤモヤ日記A



 7月1×日(木) くもり時々雨
   星空キレイ度数★★★



明日はいよいよ、お泊り会だ。
みんな、ちゃんと宿題やってるかな。


「次の金曜日まで、一人5個ノルマでバンドの名前を考えること!!」


不安だ。不安すぎて、昨日はおかしな夢を見てしまった。

みんなでバンドの名前を考えてるんだけど、なぜかみんな、幼稚園生になってる。
ハルと僕は同じ髪に同じ服、カスミちゃんとケイトは、今も昔もそんなに変わらないけど、ミサキちゃんが、別人だった。
今じゃあんなだけど、幼稚園時代はすごいカワイかったんだよね、すっかり忘れてたけど。
髪がフワフワで、水玉のワンピースがよく似合って、お人形さんみたいだった。性格は変わらないけど。

なんか、みんなの会話が、やけにリアルでこわかった。

まずハルに、いきなりつっこまれた。
「ノルマ5個って、多すぎねぇ?」
夢の中でも、僕はみんなに宿題を出した設定になっている。
僕はやっぱり、たしなめた。
「だから、数じゃなくて、考えることに意義があるんだよ」
そして、僕はみんなから宿題を集めて、黒板に名前を書き出していった。

「えー、明らかにおかしい名前がありますが」
「なぁ、あの『ま』とか『ひ』って、ケイトじゃねぇ?」
「イチ押しは、『う』」
「アキオくん、ウイちゃんの、『う』だね」
「違うよみんな、上原の、『う』!!」
「誰だよ上原って?」
「照くんの名字!!」

みんな、普段の会話で出てきそうなことばっかり、好き放題言ってる。
しかも、見た目が幼稚園児だから、気味が悪い。

僕はどうにか、意見をまとめようとした。
「じゃあ、多数決取ります。『う』がいい人?」
 しーん。
 「ハイ」
 「半分だけハイ!」
「却下。では次は……」
「ハイ!! 『バイキング』!!」
 「一見、カッコイイ名前のようですが」
 「ハルが言うと、『海賊』じゃなくて、『食べ放題』的なニオイが」
「却下だな」
「では次……出たよ、『メイプル・クエーサー』」
 「略して『メイプ』で〜す!!」
 「それモロ、マーブのパクリじゃん」
「はい却下。次は……『小杉藤水』??」
 「……あ、みんなの名字(小沢、杉浦、藤野、水谷)つなげて?」
 「『う』が却下されるのはわかってた」
 「ケイトくんのくせに、考えたね」
 「……でもその人(小杉藤水)、水墨画とか描きそうだよね」
「バンドっぽくないから、却下」

結局決まったのは、こともあろうに。

「では、多数決で、『毒虫』に決まりました……」

僕は泣いていた。泣きすぎて、虫になってた。

こう言っては何だけど、僕は『毒虫』じゃなくて、いっつも『毒虫』に刺されてる被害者だと思う。

ああどうか、『毒虫』以外の名前が、出ますように。

でも、カスミちゃんは、お泊まりなんて親が許してくれるのかな。
posted by レイジ・レーベル at 02:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 秋生のモヤモヤ日記
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